位牌の選び方を説明します
位牌の大きさ・夫婦の位牌
位牌は故人にふさわしいものを
位牌は故人そのものと考えられています。
宗派や男女年齢による違いはありませんので、故人にふさわしいものを選ぶとよいでしょう。
位牌には、漆を塗り金箔や金粉などで飾った塗り位牌と、黒檀や紫檀などで作られた唐木位牌があります。また、形式には春日型、猫丸型、葵型などさまざまな形があります。位牌の形は宗派に関係がないので、好みの形を選ぶことができます。
すでに位牌がある場合は同じ形で揃えることもありますが、故人にふさわしいものを選ぶのが一番でしょう。
仏壇のサイズを考えましょう
位牌の大きさは、仏壇の内部の作りに合わせて選ぶことが大切です。
初めて位牌をつくる場合は、位牌が大きすぎて仏壇に入らないということがないように、先に安置する仏壇を決めてから考えたほうがよいでしょう。仏壇とのバランスが合っていないとおかしいものです。
位牌の寸法は戒名を記す札板の高さで決まります。上置型仏壇の場合は、札丈4寸か4.5寸、台付型仏壇の場合は、札丈4.5寸か5寸の位牌を安置する場合が多いです。
先祖の位牌とのバランス
すでに位牌がある場合は、先祖の位牌と同じ大きさか、少し小さい位牌を選ぶのが一般的です。
しかし大きな功績や足跡を残した人であれば、先祖の位牌より大きくすることもあります。
位牌の大きさはその家にとって、どの故人を中心に考えるかによって異なってきます。
ご本尊より位牌は小さく
位牌を選ぶ場合は、仏壇に安置するご本尊の高さより小さい位牌を選びます。
座像でも立像でもご本尊が仏像の場合は、仏像光背先の総高さより小さい位牌にします。
ご本尊が掛軸の場合は、掛軸表具の総高さより小さくします。
夫婦の位牌
夫婦の位牌は同じ大きさを選ぶのが一般的です。
位牌は本来一人ずつつくるものですが、夫婦の場合、一つの位牌に二人の戒名を連ねて入れることができます。
夫婦連名の戒名の入れ方は、夫の戒名を向かって右側に、妻の戒名を左側に入れます。裏側の俗名も夫の俗名を向かって右側に、妻の俗名を左側に入れることが多いです。
夫婦連名を希望でも、最初から片側を空けた位牌をつくることは少ないです。
夫か妻が亡くなった場合、まずは普通に一人の位牌をつくり、次にご不幸があった時に夫婦連名の位牌につくり変えます。
戒名をつけないときの位牌
戒名をつけないで葬儀をしたときは、後日、戒名が正式に決まってから位牌をつくります。
そのまま戒名をつけない場合は、「○○○○之霊位」というように生前の名前を位牌に記して仏壇に安置します。
先祖の位牌が増えた場合
先祖の位牌が増えて、仏壇に納めることがむずかしくなったときは、回出位牌(くりだしいはい)につくり変えることができます。回出位牌は戒名を記す板が十枚くらい入るようになっています。
先祖のすべての位牌をまとめる意味で、「○○家先祖代々之霊位」という位牌をつくることもできます。この先祖代々の位牌は、一般の戒名の位牌より大きい位牌でつくる場合が多いです。
また過去帳にまとめるなど、いろいろな方法がありますので、仏壇店に相談するとよいでしょう。
分家でも位牌をつくる
昔の家長制度のもとでは、先祖の位牌は長男がお守りするというのが慣わしでした。
個人の気持ちを大切にする現代では、次男でも三男でも両親の位牌をつくることができます。これを位牌分けといいます。
兄弟の数だけ位牌をつくれば、それだけ故人の供養にもなります。
また、次男三男で身内にまだ不幸のない家庭でも、自分のすべての先祖に感謝供養する意味で、「○○家先祖代々之霊位」という位牌をつくる場合もあります。
浄土真宗では位牌を用いません
浄土真宗では位牌は原則として用いません。
過去帳や法名軸が位牌の代わりとなりますが、実際には、浄土真宗の家でも他の宗派と同じように位牌がまつられている場合も多いです。
生前戒名を位牌に入れる場合
生前に戒名を授かった人が、その戒名を記した位牌をつくるとき、その位牌を逆修牌(ぎゃくしゅうはい)といいます。
逆修牌の場合は、戒名の二文字を朱色にするのが通例です。
逆修牌に対して、亡くなった後に戒名を授かった人のためにつくられる位牌のことを順修牌(じゅんしゅうはい)といいます。
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