位牌の購入前に知っておきたいこと
位牌購入の時期
白木の位牌
位牌には白木の位牌と、仏壇に安置する本位牌があります。
亡くなってから四十九日までは白木の位牌を使います。
白木の位牌は、もともと葬儀の野辺送りに用いる仮のもので、葬儀のとき葬儀社が用意してくれます。
白木の位牌には菩提寺の住職より戒名を書いていただき、葬儀式場の祭壇に安置されます。菩提寺のない人は葬儀を取り仕切る僧侶にお願いすることになります。
仏教では死後七週間は、まだ故人があの世とこの世の間をさまよっているとされています。白木の位牌は葬儀の後、来世の行き先が決まる四十九日までは、遺骨・遺影とともに家の中陰壇(後飾り壇)に安置します。
白木の位牌は四十九日法要の時に菩提寺の住職に納め、お焚き上げしてもらいます。
白木の位牌から本位牌へ
葬儀のときの白木の位牌は仮のものですから、四十九日までに本位牌につくり変えます。
四十九日は来世の行き先が決まる重要な日で、故人が極楽浄土に成仏した証として、白木の位牌から本位牌に取り替えるのです。
新しく作った本位牌は、四十九日法要の時に菩提寺の住職に魂入れをしていただきます。魂入れは開眼供養(かいげんくよう)ともいい、これでただの商品としての位牌から、魂の入った真の位牌に変わります。
四十九日法要をお寺で営むときは、お寺に本位牌を持参して魂入れをしていただき、帰宅後、仏壇に安置します。
位牌はいつまでに用意すればいいか
本位牌は四十九日までに、仏壇店で購入しておきます。
最近は、「位牌はお寺が用意してくれるものだと思っていた」と、四十九日法要が近づいて大あわてする方が増えています。
位牌はお寺が用意してくれる場合もありますが、一般には四十九日までに仏壇店で購入しておくものです。
位牌の表には戒名、亡くなった年月日、裏には俗名、行年(享年)の文字を入れます。戒名などの文字入れに2週間位かかるので、早めに仏壇店に依頼しておくことが大切です。
四十九日法要を終えた後、本位牌は仏壇に安置しますので、仏壇のない家は四十九日までに手配が必要となります。
位牌は戒名を入れることが必要
位牌は戒名の文字を入れて、初めて本来の役割を果たします。
位牌の戒名入れの手法には、機械彫り文字と手書き文字があります。
機械彫りの方がより整った文字を入れることができ、手書きの場合は味わいのある文字を入れることができます。
戒名入れの手法には宗派による決まりごとはありませんので、どちらか好みの方を選ぶことができます。すでに位牌がある場合は同じように揃えることが多いです。
位牌は故人そのものと考えられていますので、丁寧に戒名の文字を入れることが重要です。
位牌を購入する時は、文字入れサービスとか、文字彫り無料などの言葉に惑わされずに、真心を込めて戒名の文字を入れてくれる仏壇店を探すことも大切です。