位牌の購入前知っておきたいこと

位牌とは

位牌とは

位牌は故人の戒名を記した木牌のことです。
用途別に分類すると、葬儀のときに使用される白木の位牌、四十九日の忌明け後に仏壇に安置する本位牌、寺院で用いられる寺院位牌があります。
一般に位牌というと、仏壇に安置する本位牌のことをいいます。
仕様で分類すると、白木位牌、漆を塗った塗り位牌、黒檀や紫檀で作られた唐木位牌があります。
また形式で分類すると、台座に札板が付いた板位牌、戒名を入れる板が10枚くらい入る箱がついている回出位牌(くりだしいはい)があります。

  • 白木位牌白木位牌
  • 塗り位牌塗り位牌
  • 黒檀唐木位牌黒檀唐木位牌
  • 回出位牌回出位牌

位牌のいわれ

位牌は中国の儒教で、先祖や両親の存命中の位官や姓名を記して祀っていた位版に起源があるといわれています。それが鎌倉時代に禅宗とともに日本に伝わり、他の宗派でも使われるようになりました。
また古来の習俗である神道の依代(よりしろ)の影響もあり、位牌は故人の霊が宿る故人そのものと考えられるようになりました。
位牌には、戒名と没年月日、俗名、行年(享年)などを記入します。

位牌は故人そのもの

「位牌」と聞くと、平成16年に起きた新潟県中越地震を思い出す方も多いのではないでしょうか。
地震で避難された方々が一時帰宅を許されたとき、位牌を大事そうに持ち出す姿がテレビで何回も放映されました。その姿を見た多くの人々が、位牌がこんなにも大事にされているのだと強い感銘を受けました。
このように位牌は故人そのものと考えられていますので、仏壇に安置され大切に扱われます。

位牌を選ぶとき

位牌の形は宗派に関係がないので、好みの形を選ぶことができます。
すでに位牌がある場合は同じ形で揃えることもありますが、故人にふさわしいものを選ぶとよいでしょう。
位牌の大きさは、仏壇の内部の作りに合わせることが大切です。初めて位牌をつくる場合は、先に安置する仏壇を決めてから考えたほうがよいでしょう。
すでに位牌がある場合は、先祖の位牌と同じ大きさか、少し小さい位牌を選ぶのが一般的です。しかし大きな功績や足跡を残した方であれば、先祖の位牌より大きくすることもあります。
位牌の大きさはその家にとって、どの故人を中心に考えるかによって異なってきます。